エミル・クロニクル・オンラインのレビュー・評価

プレイ期間＝8年

【世界観】
種族が4つあり、別々の世界が３つある。それぞれの世界はエレベーター式の塔で繋がっている。種族間の物語は、ゲーム内のメインストーリーイベントをクリアしていけば全体像が見えてくるが、すべて語られるわけでもなく、そういった部分は現在進行形で続いている。詳しくは公式ページを参照のこと。

【種族・職業】
４種族から選択するが、DEM種族は課金制の特殊な種族なので、他の３種族から選択するのが主になるが、見た目以外で能力的な差はほとんどない。
職業は豊富に揃うが、ファイター系・スペルユーザー系・バックパッカー系に分かれる。職業間の優越は少なからず存在するのが現状。特殊な例を除き１次・２次・３次職でそれぞれ優遇・不遇がある。
例を挙げるとソードマンは２次まで強い。スカウトは２次まで弱い。だが３次で両者は逆転する。だが、３次ソードマンがダメなわけではない。


【戦闘や環境】
このゲームの特徴として、憑依システムというものがある。自他ともに装備に力を宿すことができるというもの。これはこれで楽しめる要素の一つなのだが、憑依により２PC、３PCを持つユーザーが圧倒的にゲームを進める上で有利。つまり、新規で軽く１キャラで・・・などとゲーム始めると１次・２次あたりが相当きつい。職にもよるがバックパッカー系の一部はやる気をなくして辞めてしまう可能性すらあるのではないだろうか。
MMOらしくPTや、リングというギルドのようなものもあり、そういったコミュニティを使えば、協力プレイで強くなる機会が与えられなくもないが、現状としてはこのコミュニティの活動が閉鎖的で盛んでないため難しい。これについては後述。

【コミュニティ】
そんなわけで、効率的な２PC、３PCでのプレイヤーが多く、少なくとも特殊な「奈落」など一部の高レベル帯御用達の狩場に行くまではソロで済ますか、となってしまっている。
また、プレイヤー間のレベル帯がある程度近くないと、獲得経験値などで狩る意味が無くなったりするシステムがあり、余計に個人でのレベル上げ、自己憑依での所謂「養殖」が盛んになってしまっている。
リングやPTが盛んでないのも、システムが消極的に〜だが当然に〜受け入れられてしまった結果ではある。
一方で、ゲーム内のリング募集掲示板は機能しておりリングに全く加入できないというわけでもない。だが当たりはずれが著しく、運を要する。

【アバターとくじ】
かわいい装備、髪型、顔スイッチャー等が非常に充実しておりアバター環境が良い。基本的には、ゲーム内のマネーでほとんどの装備品を調達できる。（新規で金策環境がなければそれも困難を極めるが）
装備品の数は膨大で、組み合わせとなると数千となるのではないだろうか。

また、これらの装備品の増加をを支えている一回５００円の「くじ」があり、ECOくじと呼ばれる。一等は運が悪いと２０万使っても出ないというもので、しかも近年一等はペットである。これがほぼ例外なくかわいく人気があるので、それを目当てにくじを引くものが後を絶たない。ゲーム内マネーでも高額で取引されている。

【課金】
あの手この手で課金してしまう環境が整っているが、基本的には無料でプレイできる。前述の「奈落」などの狩場では、それを支えるイリスカードなどによる装備品の強化が必要になるが、それもゲームに慣れてゲーム内マネーを金策できるようになればほぼ解決できる。

【最後に】
このまま暫くは、ユーザーを徐々に減少させながらゲームは存続していくものと思われる。新規には色々とハードルが高くお奨めできない。運営は新規獲得のためチュートリアルの充実やシステム変更など対策を打っている点は評価できるが。
それでもかわいいアバターがほしいのならお奨め。