エバークエスト２（EverQuest II）のレビュー・評価

プレイ期間＝2年ほど
感想＝
このゲームをしばらくプレイしていると、
開発/運営陣がプレイヤー見て開発/運営しているのが伝わってくる。
当たり前の事じゃないかと思うかも知れない。
しかし、俺同様、韓国産MMO（そしておそらく国産も）を体験した事がある者なら、
これがどんなに素敵なことか分かるのではないだろうか。

アップデートの頻度やその内容などからも開発の姿勢と意欲が十分に見て取れる。
EQ2のアップデートの多くはゲームシステムの利便性を向上させる事を目的とした物で、
ほぼ月1のペースで更新されてきた。その痒いところに手が届くようなアップデート群は
開発者達がどこを見て開発しているのかを雄弁に語っているように思える。
実際彼らはインタビューなどでことあるごとに、プレイヤーにゲームプレイそのものへ
集中してもらえるようにするため、ゲーム本来の面白さと関係のない要素は排除したい
という意味のことを語っている。
そんな開発陣へプレイヤーは信頼という形で答え、本来、混乱と不満を招きやすいはずの
数度の戦闘システムを大幅に変えてしまうような変更さえもすんなりと受け入れた。

また、日本のゲーム会社が運営を撤退し、開発元であるSOEが直接運営を行うことになった際、
それまで存在しなかったフォーラムが専任の管理者と共に設置されたのは象徴的だった。
この顔が見える管理者は、後に自らの写真を公開し文字通り顔が見えるように
なっただけではなく、ユーザーからの質問や苦情、あるいは単なる雑談に対して、
きちんと自らの言葉で対応し、開発担当責任者個人にまでプレイヤーの言葉を届ける、
プレイヤーと開発の直接的な橋渡し役としての仕事をするために新たに雇われた人だ。

もちろん、これらはEQ2というゲーム自体の出来とは余り関係がない。
開発は熱心だが空回りしているとか、運営は神だがゲーム自体は残念なことになっている
なんてことも十分に考えられるだろう。
しかし、長くなるのでこのレビューではその点には触れない。
ただ、褒めっぱなしでは気持ちが悪いのでひと言、問題はある（とくに運営）とだけいっておく。
しかしそれでも俺は、EQ2の開発/運営の目線が気に入っている。