ウルティマオンライン（UO)のレビュー・評価

プレイ期間＝合計３年
感想＝

　変更に変更を重ねてきたＵＯ
　これまでＵＯは私が始めるよりはるか以前から誕生以来多くの変更をしてきました。もともとは自由なキャラクターメイキングに乞食や釣りや調教等の多彩なスキルがありました。自分の家を自分で設計して建設できるような魅力的な変更もありました。戦闘に限っていえば他のゲームに見られる派手なところはなかったものの、バランスが取れていました。しかし別の斬新な面を伸ばそうとするあまり、全体的によい部分を残すことがなおざりにされることが多かったのです。強力なアーティファクトアイテムも、装備次第の戦闘システムをつくりました。一部のスキルばかりが突出して有利になるなどの変更で、またそのバランスを修正するため異なるキャラクター同士にスキル移動できる、ソウルストーンの導入などがありました。その結果キャラクター個々の持ち味というものはなくなり、特定の人気スキルの組み合わせに集中していきました。それらの変更は自然な戦闘バランスを壊し、過去のプレイヤーを切り捨てていってしまいました。高価なアイテムとそれを得るためのチートツール、またその稼ぎはリアルマネーに向かいました。

　ＵＯＳＡからの大きな改良
　この変更によって実装された吹き込みスキルさえ習得すれば、ＨＱ装備に素材を埋め込み改良でき、高品質装備を選択肢的に手に入るようになっています。また釣りや地図作成などマイナーだったスキルにも活躍のチャンスが与えられ、ゲームバランスはかなり取り戻されています。以前のＵＯらしさが保たれながら進化したゲームシステムに進化した姿を見ることができます。ただ他のゲームに見られるような戦闘の迫力や、グラの秀麗さテクスチャの豊富さなどと比較するとレトロな感じはしますが、海がテーマのＵＯＨＳから船の進行も滑らかなものになり、大型船の導入や海賊関連のクエストなど魅力的なものも増えました。ただ残念なことに、すでに衰退したゲームというイメージは払拭できずにいます。シャードによってはソロで狩りをしたり細々と内装をするように、交流人口の極めて少ない過疎のような状況が漂っています。それでもアカウントが残っていると、また戻ってきたいと思うような魅力はあるのです。他のゲームにはない総合的な自由度があり、いくらハードが進歩してもＵＯに匹敵する世界観を持ったゲームは出てこないと思います。