World of Tanks（ワールドオブタンク）のレビュー・評価

プレイ期間＝半年くらい
感想＝
いい点は、
１）グラフィックの綺麗さ：マシンスペックが許せば綺麗なグラが楽しめる。
　　　戦車のディテールも順次改善している様子。
２）車種の多さ：欧米主要国の戦車はだいたい押さえられている。
　　　ティーガーやパンターを動かせるゲームは多いだろうが、AMX40を動かせるゲームはあまりないのではないだろうか。
３）マップの多さ：入り組んだ市街地や広い雪原、草原、砂漠。
　　起伏に富んだ台地や谷など、バリエーションのあるマップ。配置や地形によって有利不利も出るがそれもバージョンを経て順次変えている。
４）課金すれば無双できる、というゲームではない。：ゲーム環境が少し楽になる（経験値がたまりやすくなるとか、マッチング優遇のある課金戦車に乗れるとか）程度。
５）MODを使って絵や音声をカスタマイズできる：ガールズ＆パンツァーとのコラボ企画で公式音声が使用できるので、当該作品がすきな人にはいいかもしれない。

悪い点は、
１）マッチメイクの役立たずっぷり：ランダム戦におけるマッチメイクが意味をなしておらず、すべてが運。おそらく個人のレーティングを考慮していない。これが一番の末期癌。
　　一人で戦局をひっくり返すことは至難の業であるにもかかわらず、一方のチームの戦局が極端に悪化してゲームにならないということがしょっちゅう起こる。体感ではあるが、３〜４割は一方的展開。下で言っている方がおられるように、小隊を組まない野良戦車兵の場合、勝率はアテにならない（平均勝率は４８％程度らしいが、最近のマッチメイクを見るに４５％くらいなんじゃないかと思う）。勝率がいい人は腕はもちろん、優秀な小隊を組んで戦っている猛者か、そうでなければ勝つほうにマッチングされることが多い強運の持ち主なのだろう。
　　野良タンカーの場合、芋っていても勝つときは勝っているし負けるときは何をしても負けている。好勝負ができることもあるが、きわめて稀。
２）車種の少なさ：欧米戦車の車種は多いが、それ以外は薄い。
　　日本の車種は軽・中戦車しかなく物足りない（そういうわけでホリ車もオイ車もない。八九式は重戦車の基点として実装予定とのことなので、今後出てくる可能性もあるのだが）し、小国の戦車はほぼ出てこない（チェコのAH-IVやアルゼンチンのナヒュール、スペインのベルデファあたりもない。CV33やL6-40、M11-39、P40なんかはイタリアツリーがないおかげで登場しない）
３）同じマップのくりかえし：マップがそれなりに多いはずなのに、やたらと戦場がかぶる。
　　「これさっきもやったマップ」というのが何度もおこる。低tierでは顕著。
４）戦車の過剰な有利不利：仕方のないことかもしれないが、有利な戦車、苦行戦車がある。好きな戦車が苦行であるような人（私とか）にとってはストレス解消のためにやるはずのゲームでストレスをためるはめになる。
５）マナーが悪い者が多い。：noobだの****（伏字）だのは日常茶飯事。
　　中には人種差別的な発言をする者もいる。フレンドリーファイアやチームキルも少ないわけではない。
６）やることが単調で飽きる。：戦争のゲームではない。戦車戦のゲームでもない。
　　必ず１５対１５の、いわば「戦車での試合」で、援軍もなければ航空支援もない。もっとも稀に裏切り者（フレンドリーファイア）はいるが。戦局が早々に決まってしまうと砲身で踊りを踊るくらいしかやることがないことも。結果、１日数戦すれば飽きる。
７）MODが横行しすぎて、それが足枷になっている面がある。戦績が分かるMODを入れた結果、やる気をなくしてチャットで暴走したあげく開始早々AFKや特攻する奴など。
８）一時期、すさまじいラグで戦車がワープしまくり、ゲームにならないことがあった（現在は落ち着いている）
９）やることは単調だが覚えることは多い。であるにもかかわらず、チュートリアルが不親切すぎる。：車種ごとの役割すら教わらない。その結果、開幕早々突っ込んで爆散する軽戦車、後方で芋って盾にならない重戦車が大量生産される。


結論として、いい点も散見されるものの、悪い点がそれを覆い隠して余りある、好きな戦車を嫌いになってしまうかもしれないゲーム。
私は好きな戦車に乗れるゲームが今のところこれしかないのでやっているが、自由度の高い他の戦車ゲームが出てくれば乗り換えることになるだろうと思う。