ファイナルファンタジー14（FF14：新生エオルゼア)のレビュー・評価

プレイ期間＝1年
感想＝FFXIの経験者でMMORPGの楽しさを忘れられず、酷評だった旧FF14から新たに生まれ変わるという事、新たにPS3版が開発され敷居が低くなったことなどへの期待から新生FF14のプレイを始めました。グラフィックスの美麗さと音楽の良さはさすがはFFです。ナンバリングを冠すだけのことはあります。ただし、問題なのはバトルシステムなどゲームの根幹となるゲームシステム全般です。時間が無いサラリーマンなどを考慮してサクっとPT組んで冒険に出かけられるよう考案されたCFは今では全く機能しておらず、冒険に慣れた人もいつまで経ってもPT募集掲示板を利用せずに初心者向けのCFに頼り続けているため、ライトと廃人が出会いやすい場となっており、ライトの動きに慣れていない歯がゆさから次第に雰囲気がギスギスになり、カジュアルなライト層が逃げ出している現状となっています。また、急激なプレーヤー人口の減少と新職忍者の実装によりDPSが更に多くなった事が重なりタンク不足に陥って、CF待ちは今や数時間待ちという深刻な状況となっています。もちろん、コンテンツに飽きてきたのか？アライアンスを組むダンジョンやPvPも総じて待ち時間が長くなってきています。そしてなにより酷いのが現状のバトルシステム。これによってPS3版の発売によってあれだけ増やしたライト層がごっそり辞めていく原因となっています。メインストーリー終了まではチュートリアルを兼ねたヌルい難易度のため初心者でもそれなりに楽しめますが、LV50以降のコンテンツがとにかく酷い。

予習復習は当たり前なので、ボスのデザイン、攻撃パターンなどは動画を先に見てネタバレしてから戦いに挑まなければならず（ほぼ必須）、未知の敵と戦うワクワク感が全く無く、冒険している気にはなれません。また意地でもボスの姿を見ずに戦いに挑むぞ！と強引にIDに入っても何やってるの？動き分かってる？など容赦なく罵声が飛び交い、挙句の果てに動きを理解していない人がいるようなので抜けますねと心を折られた後にPT離脱されます。これでは、新規の人やアクションが苦手な人はついていけないでしょう。

海外の人気ゲームWoWを参考にしたという戦闘システムは、とてもじゃないが一般受けする様なものでは無く、プレーヤースキルと回線環境（ほぼアクションゲームのため遅延によって当たり判定がシビアになる）によって難易度が大きく左右されるアクションスポーツゲームとなっており、とてもRPGと言えるものではありません。また、ボス戦などに配置されるギミックもエンドになるほど複雑になっていき、予備知識無しで行くと敵の攻撃に当たって無いのに知らない間に突然HPが0になって死亡するという納得いかない死に方をします。この高難易度こそがギスギス雰囲気の原因となっているのにも関わらず、運営はなんら改善する気配がありません。トライ＆エラーを前提とするこのバトルシステムはMMOには不向きなものであり、たとえばグラディウスなどシューティングゲームやロックマンなどアクションゲームに通ずるものです。何度も何度も失敗して慣れて次第にうまくなっていき、やっとボスを倒すという爽快感を想定した作りとなっているんです。しかし、たとえば友達とのパワプロ対戦で友達ばかり勝っていたらどうなるか？ぷよぷよ対戦で何度も相手に負けていたらどうなるか？負け続けている方はつまらなくなったり怒り出したりして相手とは険悪な雰囲気になりますよね？だから相手も少し手加減してたまには相手に勝ってもらって仲良く気持ちよく遊べるよう自ら暗黙で調整したりするもんです。

つまり、こういったトライ＆エラーのゲームシステムは一人で遊ぶのには適しているが、複数人で遊ぶ場合にはデメリットの方が大きく、人の性格によっては一人が即死した時点で詰み、また始めからやり直して・・・と、なかなかクリアできない事によるうっぷんをその場に居る人にぶつけてストレス発散してしまう危険性が高くなってくるんです。そのため、遊び始めたばかりの初心者や精神的に強くないオフラインのFFばかり遊んできたカジュアル層が、FFXIと同じような感覚でこのゲームに触れるとMMO嫌いになるどころかFFそのものも嫌いになってしまう可能性が高いです。とりあえず、拡張パックのVer.3.0もバトルシステムの根本的な改善も絶望的ですし、やらない方が無難です。ここまでFFナンバリングであるFF14が酷評されるのはさすがにおかしいだろう？と思う人もいるかもしれませんが、他の人の評価をざっと見る限り、ほぼ自分の言いたいことを網羅してくれています。つまりすべて真実です。それでも勇気のある方はぜひFF14をプレイしてみてギスギス絆崩壊アクションスポーツゲーを体感してください