Master of Epic（マスターオブエピック）のレビュー・評価

プレイ期間＝oβより
日本産初？の完全スキル制MMORPG。元々の名前をResonance Ageといい、開発上の問題を抱えたままテスト段階だけで終了していたものをグラフィック（主に操作キャラクター）の変更やブレンドシップスキルシステムの廃止〜従来海外MMOにも存在するスキルシステムによって開発能力を身軽にすることで新MMOとして復活した。一般公開当時はバランスそのものに問題点が多く、プレイヤーからの苦情も寄せられたが、開発・運営元であるハドソンはそれらによく応える姿勢を見せていた部分がある。特に初期の開発スピード、AmuseGMというほとんど定期的に顔を覚えてしまうくらいに姿を現す小規模イベント専用GMの存在は、当時のプレイヤーの不満を解消する部分にも一役買っていたところが大きく、ﾊﾟｯﾁｷﾀｰと騒ぐ住人と相まってお祭りゲームとも呼ばれるMoEの特色のひとつであった。
基本的に、UO・EverQuestなどのシステムのよい部分を日本風に改訂したというイメージが強い。スキル制であるから、古参に経験面では及ばないもののキャラクター性能面ではすぐに追随することが出来るし、金銭感覚が曖昧で、特に有用なアイテムほど生産スキルを駆使して使用するものが多かったので、RMT業者などが付け入る部分は非常に少なかった。スキル上昇はある程度こつを掴んでしまえば作業的になり、それを知った一部プレイヤーによるBOT的行為もあったが、これは運営側の監視により確実に処分された。大規模対人フィールドやRAIDボスの追加、クエスト専門ダンジョンの追加など、様々な試みにもチャレンジしている。
欠点として、グラフィックは基本的に微妙との声も大きいが確かに微妙。特に装備周りのデザインは酷く、これについての変更はプレイヤーからもよく上がっていたが結局完全に修正されることはなかった。またRA時代は定評のあった幻影空間（シップを自由に増減させることでRAの世界観を覚えさせる一種のチュートリアル）もどういうわけか廃止され、初心者が突然奇妙なルームに連れて行かれる流れには修正せざるを得ない。またマップの狭さやいつまでも解消されないラグ問題も常にプレイヤーの不満のひとつであった。が、それ以外についてハドソン時代は時間をかけ解消されていったものだと自分は記憶している。
しかし現在、ゴンゾロッソオンラインの運営のもと基本無料とは聞こえが良いが、開発力に欠ける運営の常套句でもあるアイテム課金制を高々と掲げ、つまらない試みを繰り返して本来の願望であるマップ・クエストの追加や同期の改正などが一切為されていない状況である（ばかりか、顧客情報流出などの大失態もおかしている）。果たしてこのようなものをMoEだと呼ぶことが出来るだろうか。運営開発を投げ出したUO運営グループが月額課金を捨て、その際にとった課金スタイルはなんであったか。かつての黄金時代を思えば点数は自然と高くなるが、今となってはもはや廃れたゲームであると言っても仕方がないのではないかと考える。