Master of Epic（マスターオブエピック）のレビュー・評価

プレイ期間＝８年以上（ただし引退と復帰を繰り返しているため連続ではやっていない）
感想＝ハマって飽きてを繰り返してきて、様々なＭＭＯ、ＭＯに浮気もしてきたが、一度飽きてもしばらく経てばまたやろうかと思ってしまう。

[ＧＯＯＤ]
荒もあり今となってはグラも古臭さは否めないが（無理やり褒めれば低スペでも３Ｄゲーができる）上限ありの完全スキルゲーというのが他ゲーにはない良バランスを保っており、底なしのレベル性に比べてキャラの育成方針やアクションゲーでは無いものの自キャラの足りないところを自分のリアルスキルで大きく補うゲーム性となっているからだ。また後述するが、この上限ありの完全スキル性は新参者にも復帰者にも非常に優しい。

戦闘はリネ２等に代表されるモッサリとしたオート戦闘なのだが、スキルの使用タイミングやプレイヤーの位置取りに大きく影響され、アクションでは無いものの、タイミングを合わせたガードやカウンター、通常攻撃の隙を補う攻撃スキル等、リアルタイム性が非常に強く、何も考えずにひたすら殴り合うだけでは最強の近接キャラでも割とあっさり死んでしまう。戦闘スピードは近年のアクション性高いＭＭＯと比べるとお世辞にもテンポ良いとは言えないが、かえってこれぐらいのスピードだからこそ読み合いが起こり得て、取り合えず技全部撃っとけのような技ぶっぱゲーにはなっていないのであると思われる。このゲーム性でテンポが早ければ動体視力や技量的な問題で初心者お断りになってしまうのでかえって良かったと思う。

このゲームの最大の特徴が上限ありきの完全スキル性。
数十種類のスキルからいくつかを自由に選んで成長させ、スキルは０〜１００までの間で自由に上げ下げ出来るが全てのスキルの合計は８５０以下でなければならず、
基礎ステータスとなるHPやMPの最大値や基礎攻撃力、魔力等も関連するスキルを上げなければ一切上昇しない。またスキルはいつでも上げ下げ可能で育成を誤っても修正が可能である（大幅な路線変更は苦行を伴うが）

このスキル選択は非常に自由度が高く、戦士系のキャラが魔法でワープしたり、魔法使いがドロップキックかましてきたり、刀剣スキルを極めた農家、死神を召喚する鍛冶屋などが普通に存在する。

その一方でスキル上限（ステータスの合計値と思って良い）が固定でいかなる手段でも課金だろうとこの上限だけは皆一律という制約があり、これはこのゲームのできることに対して極めて少ない数値である（全スキルの合計値６０００ポイント近くあるのに対し、１キャラに与えられた合計値は生涯固定の８５０）。何でもできる万能キャラクターは存在しえないどころか、近接脳筋だけとってもＨＰ、防御、攻撃など大雑把に分けても何に特化させるか十人十色。ＨＰも防御も回避も攻撃手段も全てＭＡＸは育成終盤になるに従って不可能で、必ず何かしら切り詰めなければならない所が、キャラや戦闘に多様性が生まれる。魔法職でも同様で全ての魔法種類を最上級まで使いこなすの事は初心者以下まで基礎ステータスを下げない限りほぼ不可能。現実的には数種に絞らなくてはならずに人により幅が生まれる。

このようなゲーム性ゆえ他ＭＭＯとは比べ物にならないほどステータス上げには上限があるのでキャラクターの切り詰めたステータスを補えるプレイヤー自身のテクニックが大きな割合を占めるため、無限に続くストイックなレベル上げをしなくても良いところは新参にも復帰者にもやさしい。また、スキル上限は固定のため課金をしたからと言って強くなれないバランスは他ゲーにも見習ってほしい所である。（課金装備よりも圧倒的に鍛冶屋キャラが流通させてる生産装備の方が性能が上。）

[ＢＡＤ]
だが、いかんせんアプデは衣装や特殊ペット等の課金要素だらけなのは末期感を漂わせる事と、過疎化に伴い戦争等のエンドコンテンツは好きな者のみがやってる現状。


また、スキル上限一律はライトユーザーには優しい半面、ひたすら経験値を追い求めモンスター狩りするタイプのユーザーはキャラクター完成後にやることが無くなる（対人や上級狩り場等は育成完了後からが本番と言われているが…）。

いろんな事が出来るゲーム性だが、幅広く何でもできるというプレイスタイルが序盤の敵や生産の難易度が低い時代にしか不可能なので、ゲーム内で出来ることを遊びつくしたければ何キャラも育てることになる（公式で複アカは禁止されていないのが救い）

しかし、スキルバランスは引退後もやりたくなる良バランスなので、他のストイックなＭＭＯに不満があるなら一人でやるのはお勧めできないが、友人が数人いるならサービス終了前に一度はプレイしてみてほしい良作である。ちなみに自分はリアフレ含め3人ぽっちでやっていたがそれでもそこそこ楽しめた。