HN/ターヘル 【後どれくらいサービスが続くと予想?→数年】
見出し/せっかくの土台の上にガラクタを積み上げた、そんな場所
評価
(5)
プレイ期間=断続的に9年
感想=
素材は非常に優れている。
でも、いくつかの理由により、ダメになってしまった。
1.キャラ無限の悪影響
ハドソン時代は、もともと月額課金アカウントで遊ぶことが前提だったため、スキルもテクニックもそれを前提としていた。
一つのキャラクターに戦闘スキルと生産スキルがあるのも当たり前で、適度にみんな弱く、不自由で、従って互いの協力を必要とするシステムだった。
ところが基本無料になり、アカウントを無限に作れるようになったため、自前で特化キャラを無数に作って自給自足するようになってしまった。
これはゲームバランスの著しいインフレを招いた。
2.スキル制の否定と課金
ユーザーにお金を落としてもらうため、スキル制を無視するような課金アイテムが多数実装されてしまった。
調教スキルに影響されないメチャクチャ強い課金ペットが代表的だが、他にも地味にスキル制を破壊するテクニックが散見される。
例えば回復魔法と集中力だけで使用可能なホーリークロスというテクニックのせいで、破壊魔法に100を割り振る意味が、あまりなくなってしまった。
今では破壊魔法なんて、課金ペットありきのグリッターか、これまた課金テクニックのUB以外では、使い道がない。
また、友好という概念(一部のモンスターと仲良くなり、襲われなくなる)もあったが、ねこバスなどのチートアイテム(友好関係なく襲われない)を作ってしまい、その辺も無意味になった。
要するに、ゲーム内で努力しても、課金の劣化版しか手に入らなくなった。
3.運営の無知と怠慢
ここ五年程、新規マップの実装がない。
一方で、課金テクニックの実装は盛んで、どんどんゲームバランスが崩れていっている。
最後に実装されたミーリム近海のボス(ハーデス)なんかは、本来非常に強力な敵だったはずが、今では一桁の人数で討伐されてしまっている。
ついでにいうと、運営はそもそもMOEのことを知らない。
何年か前、サスールマップ実装時、GM相手にMOEの世界観の話をしたら、全然わかっていなかったのを覚えている。
黒バハで(本作のラスボスとされている)イーゴが出てくるのもおかしい。
本来の設定では、イーゴは浮遊都市バハと一体化しているはずで、モラ族の姿で実体化するはずがない。
だから、割と新しいアップデートにしても、無知が目立っている。
ウィローエンターテイメントがMOEを手放して……というか「逃がして」、今は株式会社MOEが運営を維持している。
ただ、組織としての実態はどうだろうか。
各サーバーに五百人以下のプレイヤーしかいない。
そのうち1割が毎月平均3000円課金してくれるとしても、月の収入が50万円にも届かない計算で……
実のところは、MOEの関係者の個人が引き取って、追加実装の装備やスキルは外注のグラフィッカーにやらせて、といった感じの操業なのかもしれない。
ゆえに、以後は大規模アップデートや新規マップの追加などはないと思われる。
遺産を食い潰しながら、けれども熱心なファンもいるので、あと数年は続くのではないかと。
2020年5月5日(火) 10:47:50