HOUNDS（ハウンズ）のレビュー・評価

モンスターと戦う「COOP」と、人vs人の「PVP」の二つのゲームがあります。

鳴り物入りのCOOPですが、出来がいまひとつで、フラグ操作の作業ゲームになっています。
巧みなチームワークでモンスターを織滅してゆけば面白いのですが、「フラグ立てればいいじゃん系」のプレイヤーが幅を利かせてくると、「なんだ。つまんない」と引退者続出になると思います。

難易度が高いチャレンジモードは、「一人のミスがチームの全滅を招く」というハード仕様になっています。裏を返せば「ミスをするような奴は邪魔」なわけで、初心者排除の風潮は、強くなってゆくと思います。


対人のPVP、これ、普通のFPSと一緒と思っていると、痛い目にあいます。同じ武器や防具でも付加性能がまちまちなうえ、生産や強化の概念があるため、「体力が二割くらい違う固い人」を相手にすることがあるのです。
固い相手を倒すには、もっと強い武器が必要だ。というこで、対人要素は会社としても「お金の落としどころ」でしょう。なんだかんだで最終的には、生産や強化にたくさんお金をつぎ込んだ人たちだけが残っている形で落ち着くと思います。


火器はTierごとにランク付けがあり、「T1武器よりもT2武器のほうが強い」という法則があります。しかし、ナイフ(接近攻撃)は全Tier共通のようです。ここに致命的な欠陥があって、(おそらく)最高Tierの火器防具に合わせて調整されているナイフが、現状の最強兵器になっています。COOPのノーマルモードやPvPは銃を撃つ必要がなく、ナイフ(接近攻撃)と手榴弾で十分です。
「武器や防具にいくらお金をつぎ込んでもナイフには勝てない」と分かれば、お金をつぎ込む人もなく、ゆくゆくは赤字になってしまうと思うのですが……。(ナイフと手榴弾は、誰もが持っている「取り外しの利かない標準装備品」。標準装備品が最強兵器なのだ)


間口の広いCOOPをしっかりと伸ばしてゆけば数年は持つと思っていたのですが、根本的な部分から作り直さないといけない部分も見えてきたので、この先、COOP中心での商品展開は難しいと思います。
かといってPvPに力をいてれしまうと、半年後には閑古鳥、一年後にはあまり賢くない人と無双チターの二種類がほそぼそと居残っている状態になっていると思います。(未曽有にあったマイナーFPSの末路を見れば、予想がつくと思います)


この先、何度も調整を行って形にしてゆく必要があるのですが、調整するたびに「弱体化された！」と騒いで帰られたのでは、会社としてもたまらんでしょう。
トライアルテストということで、「サービス開始前に休止」もあり得ます。
遊ぶなら今のうちかも。(PvPはお勧めしません)