CABAL ONLINEのレビュー・評価

プレイ期間＝3ヶ月位
感想＝
アクションが派手なMMOを作ろう考えたところまではよかったが、そこでアイデアが出尽くし、結果的に韓国産MMOのフォーマットに則ったゲームになってしまったという印象です。しかし愚鈍なわたしはそのことに気づくまでにLv100位までに上げる必要があったのですから、開発陣の勝ちでしょう。そういう意味で一発屋なゲームなのかもしれません。

アクション重視を謳っているくせに、その根幹であるはずの上位スキルを手にするためには本来のゲームの楽しさとは一切関係のない、放置プレイを延々とこなすのが最も早道であるというアホらしさはむしろ韓国の伝統芸とでもいうべきでしょうか。

ストーリー重視という話を聞きますが、最初は比較的丁寧だった翻訳も後半は読解不能なレベルまで達します。しかしそれはこの煩雑なだけのストーリーと付き合わなくてよい十分な理由を与えてくれるため、むしろ歓迎すべきでしょう。ストーリーにおける演出面ではセンスのかけらも感じさせません。これは翻訳の質以前の問題でしょう。これでは毎週少年ジャンプなんかを隅々まで真剣に読んでるような人たちにすら辛いのではないのでしょうか。

それから、これは韓国産MMO全般についていえることですが、このようなシステムのゲームを企画した段階でRMTが蔓延るとは思わなかっただだなんていわせません。つまりBOTは仕様です。ユーザーもいい加減にBOTの蔓延が意外であるといって、カマトトぶるのはよしましょう。RMT/BOTは韓国産MMOツクールに標準装備された、MSいわくのWindowsにおけるIEのような存在です。アンインストールするとシステムに重大な障害をもたらす可能性があります。ただし、チーターの蔓延は必ずしも想定していなかったかも知れませんが、かれらにはそれすら仕様だと言い切ってしまえる逞しさがあることを忘れるべきではありません。

しかし、このゲーム以外と良心的な面もあります。ご存じの通り、MMOはその中毒性が問題視されることが多いのですが、その理由の大部分は他のプレイヤーとの関わりに起因する物だと思います。パーティを探すユーティリティ機能を持たず、そもそもパーティを組む必要すらない、ゲーム後半PvPがシステム的に推奨されることにはなるのですが相手の名前やチャット内容を暗号化して分からないようにすることで実質毛色の変わったMOB扱いにしてしまう気の配りよう、最も積極的に他のプレイヤーと関われるギルドにもチャット以外の一切の機能を持たせない潔さを持ったこのゲーム、どんなにがんばっても年単位でプレイするのは難しいでしょう。

酷評のようですが、ソロゲームがしたかったわたしには意外に楽しめました。ただし、もうお腹いっぱいです。