Perfect World（パーフェクトワールド）のレビュー・評価

プレイ期間＝Cβ十日間くらい
感想＝

ゲームとしては、比較的よく作ってあると思います。

まず特筆したいのは、クエストの豊富さです。
このゲームのクエストの数はWoWにも引けを取らないほど豊富で、達成するための行程はあまり変化がないものの、内容（ストーリー）はしっかり筋立てが成されています。
レベル20くらいまでは、クエストをこなしていくだけでもさくさくレベルが上がっていきます。

ただ、序盤のクエストは行程も倒すモンスターの要求数も程々で気軽にこなせるものが多かったのですが、レベル20を超えた辺りから行程、要求数共に増え、クリアするのに時間のかかるものが多くなってきます。
更に言えば、上記くらいのレベルになるとクエストクリアした時の経験値だけではレベルアップには足りなくなってくるので、「レベル上げのための狩り」に時間を割く必要が出てきてしまうのが残念です。


次に生産のシステムについてですが、これはあまり良い出来とは言えません。
このゲームには生産スキルの概念があり、防具、武器、アクセサリなどそれぞれの分野で製作を重ねるとそれに応じた生産スキルが上昇していくのですが、自分の製作レベルに応じた物を製作すれば固定値でどんどん生産スキルが上昇していくので、正直生産スキルの必要性が感じられません。

そもそも、マップ上にいるモンスターを狩っていれば割とボロボロ装備品を落とす上、またそれらは製作品よりも良い性能の装備が多いので、生産のシステム自体存在意義が無いのではないでしょうか。
製作品の良い点といえば、自分や友達の銘の入った装備を着けているという自己満足に終始してしまいそうです。（中にはそれ（自己満足）が重要と捉える方もいますが）

そして、自由度が高いと言われているキャラクターのステータス割り振りについては、個々のプレイスタイルに合わせてキャラクターをカスタマイズできるのは個人的に嬉しい要素です。
しかし当然、「この職はこう振れば一番強い」という効率性が存在し、結局皆同じようなステータスに偏ってしまい、ステータス振りの意味が無くなってしまうことが多いように思います。
もちろん、ゲームなのでそのような組み合わせが存在し、人がそちらに流れてしまうのは仕方のない所なのですが。

また、「魔法は法器（魔法武器）を装備していないと使えない」という仕様がその流れに拍車をかけているようにも思います。
折角魔法と直接攻撃のどちらもできるハイブリッドに育てたのに、結局常時法器を装備していなくてはならないという矛盾が生まれてしまいます。
正直この仕様に何の意味があるのか首を傾げざるを得ません。



総合的なイメージとしては、何もかも中途半端にしたようなWoWのような感じでしょうか。
他のMMOにない自由度、シナリオ性を出したかったのでしょうが、どれもこれも良い出来とは言えません。

とは言え、序盤までは短い時間でも普通に楽しめる内容ですので、一度試しにプレイしてみるのも良いと思います。