メイプルストーリーのレビュー・評価

プレイ期間＝２年弱
感想＝理由は後にして結論だけ先に書いておきますが、今から始めようという人には全くお勧めできません。
　まず、アイテム課金という点です。これは裏を返すと運営会社は課金対象が「課金アイテム」であることから、ゲームそのものに関しては「無償提供（貸与）」との立場を取る事ができるということです。要は、ゲームにおいてどのような問題が起きても、「課金アイテム・システム」の問題でなければ何の責任も取る必要が無いということです。これによりユーザーはほとんどの場合に補償などを受けることができず、冤罪でのＢＡＮでさえ泣き寝入りすることになります。実際、ネクソンはゲームに関して責任を持つ必要がないためか、管理はお粗末極まっています。
　次に、ＲＭＴに関してです。ＭＴＳ（公認ＲＭＴシステム）の存在からも分かるように、ＲＭＴに対する管理はお粗末です。ＲＭＴは禁止事項に当たらず、ネクソン側は「ユーザー間の問題」としており、黙認状態にあります。ゲーム内ではＲＭＴを求める声も日常茶飯事で、それによる詐欺も日常茶飯事です。ＲＭＴが禁止されていないため、ＲＭＴ市場として利用する目的で多くのＲＭＴ業者が多く入り込んでいるのは言うまでもありません。
　最後に、不正行為の横行です。上に述べたように、ＲＭＴ業者はＲＭとの取引のため、そのための商品（ゲーム内通貨・アイテム）をチート・マクロを使用して次々と生み出していきます。それをネクソンが責任なしであることを笠に着てまともに管理しないわけですから、不正行為は広がり、今やＲＭＴ業者ではない小中学生ですらそれらの不正行為を利用していることが確認できます。
　チートやマクロによってゲーム内通貨（メル）が大量に生み出され、人気アイテムやＲＭに対する価値は相対的に下がっています。そのため、ゲーム内でのユーザー間取引は数百万メル、もしくはそれ以上であることもざらで、初心者向けとは言いつつも初心者向けとは言えない状況になっています。無論、ゲームバランスは既に崩壊を見せており、今から遊ぶゲームとして選択肢に含めるのはお勧めしません。

　追記ですが、２００７年５月から６月においては、ゲーム内でプレミアム切手（１００万メルに変換できるアイテム）が無限増殖されたり、ネクソン側のサーバーがハックされてＩＤやパスワードが流出してキャラやアイテムを失う（盗られる）人が頻出しました。しかし、ネクソン側の対応は「被害者はネクソンであり、ユーザーは第三者に過ぎない」との個別回答をするに留まりました。先に書いた「ゲーム（キャラやアイテム含む）はネクソンが貸与したものであり、課金とは関係のないゲーム部分に関して、ネクソンがユーザーに責任を負う理由は無い」ということなのでしょう。
　かく言う私も被害にあった１人であり、求めていた健全な（公正な）ゲームとは全く逆の形で終えることになってしまいました。最後の最後でバッドエンドというわけで、点数の付けようもありません。

「全てのユーザーが権利を妨げられずに公正なプレイができる」ように少しでも後押しになれば、と願います。