ファイナルファンタジー11（FF11）のレビュー・評価

プレイ期間＝２ヶ月半
感想＝

レベルシンクが導入されたころに始め、週数回一回３時間ぐらいプレイしている初心者の意見です。

最初のころは、PTでの働きがなかなかよくわからなくて野良には居づらく、装備品・消耗品ともに買うのが大変だったり、ﾚﾍﾞﾙ上げPT以外に何をしていいかよくわからなかったりで、しかも時間が膨大にかかるので、つまらなくはなく未知のところにたどりつく感動などもあったのですがやはり敷居の高さを痛感し、課金一ヶ月で諦めて辞めようとかと思いました。そう思っていたときに、tellでLSメンバー募集の誘いが来て、なんというかとにかく変わりました。

LSの主催者は、数千万は常時持ってて１ヶ月に１〜２ジョブならカンストさせるような所謂廃人だったのですが、人柄は親切で、ほかのメンバーは、廃人も１ジョブカンストくらいの人も初心者もいる、そういう構成で雰囲気もなかなかいい感じの、初心者には恵まれたLSです。だから手伝ってくれる人や一緒にミッションなど進められる人がいて、LS内の人とやることが多くなり、野良のときに比べるとだいぶプレイしやすくなり、何より楽しくなりました。
とにかくいえるのは、良いフレ良いLSと出会うと、初心者にとっては大げさにいうと世界が変わるゲームだと思います。ソロでできることは限られているし、野良では熟練者や外人がほとんどで日本人の初心者にはついて行けなかったりつまらなかったりすることが多いけれど、その一方で、親切な上級者や同じくらいにはじめたフレがいると、ミッションなどを楽しく進めることができます。

　無料・課金含めてほかのMMOはいくらかやったことがあるのですが、FF11の大きな特徴は、やはりFFのブランドにふさわしく世界観・歴史がしっかり土台として用意されていてストーリーが面白く、NPCキャラが個性的であることだと思います。今までのFFと比べたら時間が膨大にかかるのでライトユーザーにはストーリーや世界を楽しんだりはできないかもしれませんが、もし仲間に恵まれ一緒にミッションなどを進めていける機会(と時間...)が得られると、ネトゲとしてもゲームとしても楽しめると思います。プロマシアミッションのプロミヴォンをクリアして、景色の美しいタブナジア地方へ行けたときなどは本当に感動しました。

　とにかく世界観やストーリーなどに関しては、堪能するために膨大な時間がかかることを除いては(まだランク１０にしてないしZM・PMともに中盤あたりですが)文句なしだと思います。ただ、無数のNPC、無数のエピソードが絡まりあって、ヴァナディールの世界を形作っているという感じなので、従来のFFや類似のRPGのストーリーのように自分が主人公の一本立てのストーリーを楽しむことに慣れている人には、親しみにくいかもしれません。

　グラフィックも、PS２は色合いが淡く暗めでPCでは性能に左右されるけれど、PS2でも綺麗だと思えるようなところが多く、いいほうだと思います。音楽は、戦闘のBGMが多少地味な気もしますが、他のRPGと比べ戦闘する時間が膨大な長さになるこのゲームの戦闘に熱くてカッコよくてメロディアスなBGMが流れたりすると疲れたり飽きたりうんざりしたりするかもしれないので、このBGMで正解かな、ていう感じです。エリアのBGMは、それぞれでいいところもあればつまらないところもある。過去世界の音楽は全体的に物悲しいような懐かしいような感じで優れた作品が多いと思います。

　システムや戦闘に関してはまだ自分は初心者なので多くは理解していなく、評価というよりは個人的感想になるかもしれません。まず感じたのは、ジョブが２０以上もあるのにそれぞれ他にはない際立った個性があるということ。ひとつのジョブに思い入れを入れるのもいいし、いろんなジョブを(たとえ長大な時間を費やしてでも...)育ててみたくなる。でもバランスは、前衛は(ﾒｲﾝorｻﾎﾟ)忍者、後衛は(ﾒｲﾝ)赤魔道士が、圧倒的に優遇され、戦闘を有利に進めるための少なくとも一人づつは必須になってる一方、からくり士や竜騎士などのペットジョブはほとんど誘われることがないし実際活躍できないなど、ジョブによって格差がありすぎるような気がします。ただ、プロミヴォンでの召喚士など、レベル上げPTでは活躍できなくても特定のミッション・クエストで大活躍するということも多少はあります。簡単に言うと、ジョブ関連のいいところはそれぞれ個性的な特徴を持ってることで、悪いところはバランスが悪いということです。

　ディナミス・高レベルNM狩りなどカンスト者向けのコンテンツも多数ありますが、カンパニエ、アサルト･ｱﾄﾙｶﾞﾝ関連、バリスタなど、レベル中盤で十分遊べるものもあります。特に楽しいのが、フレ数人やLSメンバーなどで貸切りでやる、箱庭バリスタというもので、いつも協力している仲のいい人と戦闘するのは新鮮。
　１２月から、プライベートダンジョン(PCが作ったﾀﾞﾝｼﾞｮﾝを１〜６人で進んでいく)なども実装される予定で、ストーリー拡張の課金アップデートも来年にあるので、まだまだヴァナディールが衰えることはないと思われます。

　廃人の装備自慢ゲームという声もありますが、それはそういう楽しみ方をしたい人・してる人あるいはそういう人が回りにいる人に限ったことであり、恵まれたらの話ですが一緒にプレイする人によっては協力して色んな冒険やコンテンツを楽しむゲームにもなり得ます。

　最初のほうはレベル上げに専念することが多いかもしれませんが、徐々に遊べるコンテンツが増えていくので、最初の敷居(時間がかかりすぎる、いいフレ･LSがなかなか見つからないなど、つまり、人と時間)をクリアできる自信がある人(こういうのに自信がありすぎるなら逆に廃人になるかもしれませんが)なら、是非いまからでも買ってみて損はないはず。

　でもたぶん１年後もし自分が廃人化していたら、この初々しい書き込みを見て、あのころは楽しかったなあ、このゲームを薦めるなんて罪なことしたもんだ、とかいろんな意味でため息をついているには違いない。

　それはともかく、時間がかかりすぎること、敷居が高すぎること、野良PTが初心者にはやり辛く楽しくないこと、GMなどを考慮して、３点減点。