ファイナルファンタジー11（FF11）のレビュー・評価

プレイ期間＝
感想＝プレイ期間＝途中休止しながら7年位

感想＝長年に渡る調整や追加によって何も知らずに放り込まれると呆然としてしまう程の広大で多彩な世界。

■グラフィック（８点　但しPS2タイトルとしては１０点）
さすがに10年前のタイトルでしかもPS2でも稼働するように作られているので、近年のグラ重視ゲーと比べると見劣りするが厳しい制約の中で最大限破錠の無い世界を創り出している。
デザインとしては最近の量産ゲームよりも遙かに上。


■音楽（１０点）
心に残るBGMが多く音楽を聴くだけでそのシーンが目の前に浮かんでくるような感覚を覚える。

■マップ（８点　但し但しPS2タイトルとしては１０点）
メモリ節約の為にある程度パーツを使いまわしたMAPにはなっているが、エリア毎に植生が全然違ったり特徴的な地形が点在したりと重箱の隅をつつくようにチェックしない限りはそれとは気づかないように工夫されている。

■ストーリー（１０点）
さすがFFと言った所か一つ一つのクエストやミッションがただおつかいをさせるだけでは無くしっかりとした物語世界を感じる物になっている。
感動して泣いてしまった事も何度かある程。

■戦闘システム（１０点）
敵を戦闘指定して射程距離まで近づくと勝手に殴り始めるので特に難しくはない。。。と思ったら大間違いです。
MPを消費して魔法を使ったり、殴ったり殴られたりで溜まるポイント（TP）を使ってスキルを使ったりするのですが、スキルや魔法を使うタイミングをしっかり考えてやらないと詠唱中断されまくって（詠唱中に敵の攻撃を食らうと高確率で中断されてしまいます）１回も魔法を撃てずにやられたりする事も。
パーティープレイでは更にシビアな戦術が要求されます。
●状態異常回復やHP回復魔法を使うタイミングが数秒ずれるとPT壊滅してしまう
●敵の予備動作を見て先読みでスタンスキルを発動しなければいけない
●敵の技によって状態異常にかかっている可能性を見極め適切な回復魔法をかける（つまり全ての技の追加状態異常効果を覚えなくてはいけない）
●即死級の効果を持つ範囲攻撃を使ってくる敵がいるのでその範囲の少しだけ外側から魔法等の支援をする必要がある

等々ほんの一部だけあげてもこの様に多彩な戦術、戦略、操作技術を要求される事が多いのです。

しかしながら最初からそれらが要求される訳では無く徐々にステップアップしていけばいい事ではあるので、やる気と努力と情報収集をしっかりやれば誰でも対応できない訳ではない　ハズ。

アクション性を重視したノンターゲッティング戦闘やFPSのような操作技術重視のゲームを好む人達からは敬遠されがちですし、派手なスキルで華麗に攻めるようなプレイがしたい人にも向かないシステムですが、頭脳と操作技術両方をそれなりのレベルで要求されるこの戦闘システムは秀逸なものです。

実際他のMMOを数えきれない程プレイしましたがこの戦闘システムを超えると感じたものは未だ１つもありません。

■課金（１０点）
近年主流のアイテム課金のように現金投資額で強さが決まるような事は無く（一部RMTをしている違反者は除く）ゲーム内の努力と運のみで勝負できる。
リアル資産力で勝負するゲームは既にゲームとは呼べない代物であり最近の自称ゲームはそういうもので溢れかえっている。
月額課金は内容がしっかりしていないとすぐにユーザーが離れてしまい収入が得られなくなってしまうシステムである為、開発もゲーム根幹に関わる部分にもしっかりと手を加えて改良していくのでゲームとしての完成度がどんどん高くなっていく。
アイテム課金は課金アイテムの追加に終始するのでゲーム自体の完成度が進化する事はほとんど無い。
この違いは歴然としている。

■総評（１０点）
自称ゲームという名の集金プログラムが氾濫する今のオンラインゲーム界にとって貴重な真のゲームと呼べる作品。
このゲームのプレイヤーや支持者をFF信者と呼んで差別する人達もいるが、人気ある物にアンチが湧くのは宿命とも言えるし人気のバロメーターの一つと捉えてもいいのではないでしょうか。