ファイナルファンタジー14（旧FF14）のレビュー・評価

プレイ期間＝ 9月2〜20日（Ｏβ）、9月22〜29日（CE先行期間）


感想


サービス開始から一週間を待たずして、FF14は実質的に破綻しました。
致命的な抜け穴が発覚したためです。

魔法職で１５人PTを組み、経験値発生の確率をMAXにして範囲強化魔法を乱発。
さらにクエスト用アイテムで取得制限をはずすことで、凄まじい速度のレベリングが可能に。

これにより、一般プレイヤーが数週間かけて到達する域にわずか１日で到達するプレイヤーが続出。
人呼んで「幻術不正上げ祭り」。

あまりに初歩的なゲームデザインの設計ミスに、コアスタッフの程度の低さが垣間見えます。
調査・対処する旨の口約束こそ発表されたものの、完璧な対応など求むるべくもありません。

そもそもがスタッフ自ら未完成品と公言したものを、ブランドイメージをバックに1万円で売りつけた悪徳商法。
それをアップデートへの期待だけで見守っていた(過度に)良心的なユーザーの多くも、
前提となるゲーム寿命そのものが目の前で吹き飛んだことで、さすがに見限るようです。

不正者への憎しみや逆の開き直り、たがいの疑心暗鬼でゲーム内の雰囲気はすでに最悪。
チャット周りの劣悪さやコミュニティ形成の無意味さもあいまって、居心地の良さは皆無です。

国産最後の希望「FF14」･･･
終わったのではないでしょうか。

現にコレクターズエディションの評価も一転、各ショップでダブつき値崩れワゴン行き。
プレイヤー数が最多級のサーバでもピークで約２０００人。

「まだノーマル版が、いや遠い将来はPS3でも･･･」というスタッフのうわごとが聞こえそうですが、
よほど根本から作り直さなければ難しいでしょう。

不具合報告、要望などをすべて無視し、まともな窓口すら作らず、顧客満足度をゴミカス扱いして
ゲームに興味のないスタッフが内輪の事情だけで作ったミニゲーム集（美麗グラ付き）。

古い家庭用ゲーム機同様のテキストベースなGUIで、ショートカットアイコンのドラッグ＆ドロップという、
どんなPC用ゲームでも前提となっている機能すら省く。PS３が本番だからOKという、PCユーザをコケした皮算用。

サーバーの処理能力はクライアントの要求に対して最低で、全ての行為に秒単位のラグがつき、負荷があれば敵が棒立ち。
一個アイテムを移動するのにいったい何秒待たせるのか？　ヒールひとつ詠唱するのに十と何秒またせる気なのか？
技術が低いのか、拝金主義の劣悪コストダウンかは分かりません。両方かもしれません。

とにかくこれでリリースすること自体が、客をなめきっている。
仮にお金で改善される部分をクリアしたとしても、肝心のバトルがまったく面白く無い。コンテンツが無い。何も無い。

「グラフィックさえ美麗なら、中身ゼロでもお前ら客は豚みたいに飛びつくんだだろ？」という
傲慢な殿様商売のツケがみごとに、しかもFF13の時とは違い、みじめな結果付きで出たという状態です。

こんなもの、MMO黎明期の祭りの中ででならともかく、ユーザーの目が肥え年齢も上がった
２０１０年にリリースして通じるわけがない。コンシューマソフトを売り逃げするようにはオンゲは行かない。

おそらく、ゲーム以前に開発体制そのものが破綻しており、自浄作用が失われていると推測されます。
プロデューサーとグラフィッカーしかおらず、ゲームデザイナーがいない。いても無能か、権限が無いのでしょう。
プレライブの出演者たちは、自分が何を言いたいのか、何をしたいのか何に向かっているのか分かっていないように見えました。

基本無料で美麗グラフィックの着せ替えを課金アイテムで楽しむ、というゲームに変更したらアリかなと思います。